貫が…

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貫が…

凪は隆一が立ち上げた探偵事務所に仕事をしに行く。 貫は、まれに凪と同じ職場に出向く。 英史郎も探偵学校に乙葉と一緒に出向くが仕事が解らぬまま進んでいく。 副学長が支える形だ。 でも誰1人とも文句をいうものは居なかった。 生徒や先生は英史郎が記憶喪失なのは知っている。 生徒と先生が英史郎に関わろうとしてくれる。 英史郎の心は暖まった 英史郎と乙葉と貫が生活を始めて1週間経った日 貫が倒れて亡くなってしまう。 貫さんとの思い出は英史郎と乙葉と凪には、いっぱいあった。3人は、その思い出1つ1つを思い出していた 英史郎や乙葉や凪は心にぽっかり穴が空いたようだった。 そんな時、1人の女性が凪や凪の家族の事を支えてくれた。 その女性の名前は今田今宵(こよい)  大人しいが自分の意志は主張する女性だ。 凪と今宵の出会いは合コンだった。 合コンのメンバーは凪と大毅と聖で男性の幹事が聖で女性の幹事が今宵だった。女性は、あと2人いた。聖と今宵は塾で出会い意気投合した。しかし、それは恋愛対象ではなく友人として気が合うだけだった。合コンの時に今宵が凪の事を素敵だなと思ったのである。聖と仲良かった為、家を知っていて、たまに家に遊びに行っていた。 今田は凪の事が好きだったが言い出せずに居た。 凪が落ち込んでるのを知り料理の材料を買い凪が住む自宅に向かった。 聖『おー、今宵(今田)、どうしたんだよ』 今宵『凪くんが落ち込んでるって聞いて心配で来たんだ』 聖『おまえ本当に凪が好きだよな。なんであいつ気が付かないんだろう』 今宵『もう、大きな声で言わないで』 聖『解ったよ。でも、いつかは自分の気持ち言えよ。そうしないとライバル現れて、とられたらショックだろう』 今宵『うん。解ってる。こんにちは~皆~御飯食べない?』 凪『食べる。何か買ってきてくれたの?』 今宵『いや、食材を買ってきたから作ろうと思ってるんだけど……』 凪『何を作ってくれるの?』 今宵『ハンバーグとポテトサラダと白玉団子にアイス乗せてデザートも作ろうかな』 凪『良いね』 聖『普段、料理作ってくれないのに珍しいね』 今宵『なんとなくです』 今宵は凪の為に一生懸命作った。聖と大毅と自分の分は、ついでにという気持ちだった。 凪と聖と大毅は美味しそうに食べてくれた。 しかし作り過ぎた。 近くに凪の家族の家があったので今宵は凪と余った食べ物を持っていった。 凪『今宵ちゃんが作ってくれたんだけど余ったから食べてくれない』 今宵『良かったら召し上がって下さい。』 乙葉『ありがとう。2人ともあがっていって』 今宵『良いんですか?』 乙葉『どうぞ、どうぞ』 2人は家の中に入っていった。 乙葉『つかぬこと聞くけど2人はカップル?』 凪『おい。そんなこと言うな。』 と言い、凪は今宵の顔をうかがう。 今宵は恥ずかしそうにしていた。 その顔を見た凪は少し戸惑った。 乙葉は微笑んだ。 昔の自分と英史郎との関係も思い出していた。 御飯を食べて 今宵『片付け手伝いましょうか?』 乙葉『お願いします』 2人で皿を洗い始める。 凪はテレビを観て、くつろぎ始めた。 乙葉『凪、抜けているところがあるでしょう。迷惑かけてないかしら』 今宵『迷惑なんて、とんでもない。凪さんが居てくれるから私は充実した生活を送れるんです』 乙葉『そんな事を言ってくれる方が居て凪も幸せだわ。今宵ちゃんがお嫁にきてくれたら良いのに』 今宵『もったいない、お言葉です。私は、そうしたいですが付き合ってもないですし』 乙葉『付き合ってないの?』 乙葉は、思わず大きな声を出してしまう。 凪『なんだよ。急にビックリするじゃないか』 乙葉『ごめん』 少し間があき 乙葉『ごめんね。厚かましい事を言ったよね』 今宵『いえいえ。そう言って頂けて嬉しいです』 2人は話している間に皿洗いが終わる。 乙葉『今宵ちゃん、ありがとうね。一服していって』 乙葉はコーヒーとお菓子を出した。 今宵『すみません。わざわざ』 乙葉『良いのよ。皿洗いまでして貰ってハンバーグなども貰ったんだから有難かったわ。凪、今宵ちゃんを大事にするのよ』 凪『わかったよ』 それから今宵は料理をいっぱい作り凪の自宅と乙葉の自宅に持っていくようになった。 乙葉は凪に会った時に 乙葉『今宵ちゃんみたいな良い子は居ないよ。逃したら痛い目みるよ』と言った。 凪は今宵と2人で出掛けることを約束した。 凪と今宵のデートの日、凪は緊張していて、モゾモゾしている。 今宵『どうしたの?』 凪『好きです。付き合って下さい』 と、とっさに言ってしまった。本当は違う場所で言うつもりだったのに。 今宵『宜しくお願いします。』 2人はカップルになりデートを楽しむのだった。 英史郎と凪で川釣りに行くことにした。 渓流釣りをしようかと話した2人。 渓流釣りではイワナやアマゴやヤマメやニジマスが釣れるらしい。 エサやルアーなど準備万端だ。 危ないのでライフジャケットを着用した。 案の定 英史郎が足をつってしまう。
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