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英史郎だんだん記憶が回復する
凪は、英史郎をすぐに助ける
近くに居る知らない方が病院に連絡して下さり病院に行く。
英史郎の足は、つっただけで異常は、なかった。
薬局で湿布が処方された。
英史郎は思い出す。
凪が子供の頃に一緒に川釣りに行った。
下流で川釣りをしたのだった。
下流なので淡水エビなどを釣っていたが
凪の足が挟まり慌てて服を着替えさせて病院に連れて行った。
凪の足は、ひねっただけで軽症で済み英史郎は安堵した。
その事を思い出すと、どんどん凪との思い出や乙葉との思い出が走馬灯のように思い出していく。
英史郎『思い出したよ。凪、ごめんね。君の事を忘れていたよ。僕にとって大事な息子なのに愛しているのに』と申し訳そうな顔で言った。
凪『大丈夫だよ。思い出してくれて良かったよ。嬉しいよ。お母さんにも話そうよ。きっと、ビックリするよ。』
英史郎『そうしよう。』
英史郎と凪は英史郎の自宅に帰り乙葉に話す。
英史郎『ただいま。思い出したよ。乙葉の事、僕の大事な奥さんで大好きだって気持ち、記憶がないときも大好きだったけどね』
乙葉の頬が赤らめる。
凪『お母さん、お父さんが思い出した理由知りたくない?』
乙葉『なに?なに?』
凪『今日、釣りに行ってきたんだけど』
乙葉『それは知ってるわ、英史郎さんから聞いてたから』
凪『それで渓流釣りしたんだけど、お父さんが足をつって』
乙葉『大丈夫なの?』
英史郎『大丈夫だよ』
凪『聞いて』
乙葉『うん』
凪『僕が助けて病院に連れていったら、昔、僕が小さい時、下流で川釣りして僕の足が引っ掛かり、お父さんが病院に連れていってくれて、医師にひねっただけだと言われて軽症だったので安堵したことを思い出してから走馬灯のように僕達、家族の事を思い出していったんだって』
乙葉『そうなんだ。良かったわ。思い出してくれて。仕事の事は思い出したの?』
英史郎『それは、まだ思い出せないんだ』
乙葉『そうなの』
英史郎は今日も学長の椅子に座る
池田が訪ねてきた。
池田『大事な方を私は亡くし探偵になる決意をしました。その大事な方が亡くなった原因に納得いかないのですが、なかなか調べられないのです。どうすれば良いのでしょうか?』
英史郎『言いたくないかもしれませんが申し訳ありませんが事件解決の為に聞きます。大事な方とは池田さんにとって、どんな存在でした?』
池田『彼女で婚約中でかけがえのない存在です。』
英史郎『それは辛いですね。どのように亡くなったんですか?』
池田『彼女は海に溺れて亡くななりました』
英史郎『そうですか。その時、池田さんは近くに居なかったのですか?』
池田『近くに居ませんでした。仕事していましたので』
英史郎『彼女の死に納得がいかない事って何ですか?』
池田『警察には自殺と言われた事ですが。僕は違うと思うんです。彼女は泳ぎが得意でした。水泳選手を目指してたほどでした。トップ選手との力の差を感じ辞めたそうですが』
英史郎『もし他殺だったとして思い当たる方は、いらっしゃいますか?』
池田『はい。居ます。1人目は彼女の上司でモラハラをされていたと聞きました。名前は阿部で女性の上司だったそうです。彼女は仕事を一生懸命やっていたのですが少しミスをすると『だから結婚できないんだよ。もう辞めて結婚でもしたら?この会社にいらないから死んでしまえば良い』などと言っていたと彼女から聞いた事があります。2人目はセクハラしていた上司です。石川という男性で『仕事が出来ないなら俺と結婚しない?なんだよ。顔だけ良くて性格悪いのかよ』などと言われたり食事にしつこく誘われたりしたそうです。断ると『じゃあ左遷させようかな』と言われたそうです。3人目はストーカーです。後ろに気配を感じて、ストーカーでもされてるのかなと思ったら電車の通勤でよく見かけるなと思う男性が居て、その方が家の前も通ったり出掛け先にも居たり、夜に家の玄関の前に人影が見えたこともあったって言っていました。なので僕がなるべく付き添える所は付き添い同棲することにしたんです』
英史郎『そうですか。ストーカーが誰か解らないですよね。』
池田『解ります。前に付き合った彼氏で橋本だと彼女が言っていました』
英史郎『彼女が働いていた仕事先に行きましょう』
池田さんの彼女が働いていた場所に行って阿部さんと石川さんと池田さんの彼女について職場にいる方に話を聞いた。
阿部さんに関しては『そういう人ですよ。上司には低姿勢なのに部下に対しては威張り散らしてますよ』
石川さんは綺麗で若い子が居るとセクハラ三昧でしたという話が
池田さんの彼女は一生懸命やっていて仕事も出来るのですが綺麗だから優遇されてるのではないかという妬みがあったみたいです。
池田さんの彼女が亡くなった日の阿部さんと石川さんの行動を聞いてみると誰も覚えていないという返答だった。
本人達に聞いてみても池田さんの彼女が亡くなった日の事を覚えていないという返答だ。
ストーカーについて調べてみる事にした英史郎。
池田さんの彼女の友達に橋本について聞いてみると池田さんと同様、橋本がストーカーをしていたと彼女の友達は話した。
橋本と池田の彼女は別れるきっかけは山下の束縛でLINEは1時間以内には返事、3時間おきに今の状況を言う、男性の友達禁止、男性と必要最低限しか話してはいけないなどだった。
それに池田の彼女は耐えきれなかった。
なので別れ話をしたが納得してくれず。
池田と付き合うようになり橋本はストーカーになってしまったんだったとも池田の彼女の友達が言っていた。
英史郎は橋本に会った。
橋本は英史郎に何かを伝えたそうだけど伝えられないみたいだった。
英史郎は橋本と連絡先を交換した。
英史郎と池田は解散した。
後日、英史郎は槁本と会う約束をして話をじっくり聞くことにした。
橋本『実は僕、犯人を見たんです。犯人は池田です。』
英史郎『なぜそんな事を言うんですか?』
橋本『彼女が亡くなった日、僕は彼女と池田の後を追っていました。そしたら池田は彼女と喧嘩になり池田は彼女を突き落としたんです』
英史郎『そうなんですか』
英史郎は信用できない様子だ。
橋本『ほら証拠だって』
橋本は、そう言って携帯の画像フォルダーから彼女と池田が口論になり彼女が池田に突き落とされている動画を見せた。
英史郎は、その画像をLINEで送って貰い。
その現場に英史郎は行き周辺住民に聞き込みをした。
すると朝に彼女と男性が口論になり突き落とされたという話がでた。
池田の写真を住民に見せると
住民は『この男性です』と言った。
その話をした住民に事情を話して連絡先を聞いておいた。
数日後に池田と会って話をした
英史郎『池田さんの彼女を殺した犯人が解りました』
池田『誰ですか?』
英史郎『池田さん、あなたです。』
池田『なに言ってるんですか?僕は彼女を突き落として殺してなんかないですよ』
英史郎『1度も僕達の中で突き落として殺したなんて言ってなかったのに、どうして知ってるんですか?』
池田『それは……』
英史郎『犯人だからでしょう。彼女をストーカーしていた橋本さんや殺害現場近くの住民も貴方が犯人だって言ってるんです。貴方が突き落としている動画もあります』
池田『そうだよ。あの日、防波堤に居て喧嘩になって、腹が立って突き落としてしまったんです。突き落とされて彼女はバタバタ必死になって防波堤に捕まろうとしていましたが力つきて死んでしまいました』
英史郎『なぜ助けなかった。彼女を助けていれば生きていたかもしれないじゃないか』
池田『動揺したし怖くて助けられなかったんだ。夢で彼女が出てくるから、お前の探偵事務所に行ったら忙しそうにしていて僕の話を聞いてくれなかったじゃないか。だから、お前がハワイに行った日に人を雇ってお前を殺そうとしたのに、それで記憶喪失になって忘れやがって』
英史郎『ふざけるな』
と言い池田の頬を叩いた。
英史郎『思い出したよ。外国人に打たれると思ったら、その近くに池田が居て異様な笑みを浮かべていた事を。池田の彼女の分も僕を銃で打つように指示した罪も償いなさい』
丁度良い頃に警察が来て池田を捕まえた
英史郎は探偵の仕事の出来事を徐々に思い出していった。
英史郎は復帰をした。
時は過ぎ
英史郎は60歳を迎える
せっかくだからと家族で(乙葉と凪と)旅行をすると
旅館に泊まっていたが隣の部屋から怒鳴り声が聞こえた。
山下という家族だった。
山下の母『なにやってるの?いい加減にしなさい』という怒鳴り声と一緒にバシバシと叩く音も聞こえた。
何事かと思い、何かあったか英史郎が訪ねると
山下の母『すみません。うるさかったですよね。申し訳ないです』と言うだけだった。
乙葉が温泉に行くと山下の母と山下の子供が来て子供の体は、アザや傷だらけだった。
乙葉は湯船から出て部屋に戻ると英史郎にその事を伝えた。
英史郎『もしかしたら虐待されてるんじゃないか。証拠を集めて子供を助ける事は出来ないのか』と小さな声で乙葉に話した。
乙葉は山下の母に接触を試みた。
乙葉『今日は暑いですね』
山下の母『そうですね』
乙葉『お子さん可愛いですね』
山下の母は笑顔をみせた。
旅行が終わってからも山下の自宅を調べて
乙葉から色々と話しかけるうちに友達のような関係になった。
乙葉が子供に手がかかった事を話すと山下も同じように話し始める。
手をあげてしまったことや夫も手を出してしまうことを山下の母は話す。
乙葉は、それを録音機に録音しておいた
児童相談所に乙葉は録音機を持っていき山下の自宅を教えた。
児童相談所の職員は、すぐに子供を保護した。
山下夫婦は『子供が言うことを聞かなかったのでバットで殴ったりした』と話した。
言うことを聞かない事は、よくあるし、その子その子、性格が違って苦手な事や得意な事が違う。
どうやったら言うことを聞いてくれるのかを考えて、たまに怒ってしまっても良い。でもバットなどの物を使うべきではない。もし子育てで困ってるなら相談をして下さい。それが自分のために子供のためになる事です。関わり方も考えていかないといけないこともあります。
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