進む道と新たな仲間に

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「目的は私ですよね? その魔導士ローブの男性から私を亡き者にするように依頼されたのでしょうが、どうやってこの場所を特定したのですか?」  確かに王都へ行くための裏道は限られてる、とはいえこんなにもすぐに居場所がバレるとは思えない。ならば、自分の位置を特定する何かがあるのかもしれないとロッテは考えたのだ。  もしそうなのだとすれば、コソコソと隠れて王都へ向かっても意味はないだろう。いっそ検問を強引に突破した方が早いかもしれないくらいで。  だが、男たちはそんなロッテの問いかけに答えずニヤニヤと笑っている。 「泥や埃で汚れてはいるが、まあまあ美人だな。侯爵令嬢ってだけあって品もある、殺すのは惜しいくらいだ」 「本当にな、娼館に売り払えばいい金になるだろうに」  そんな男たちの話にロッテはゾッとする、そんな場所に連れていかれるくらいなら一思いに殺された方がましだ。追放され辺境地へと送られたとはいえ、自分は貴族としての誇りを捨てたわけではない。  そんな思いで、ロッテは下卑た笑みを浮かべる男たちを見据えてみせた。この気持ちだけでも、負けたくはないというように。 「……ほう、いい顔をするじゃないか。まあ、どうせ死ぬんだから教えてやる。お前さんを特定出来たのは、男から渡されたこの香炉のおかげだ」 「香炉? そんなものでどうやって……」  そう話す男の手には小さめの香炉、言われてみれば微かに甘い香りがする。だが見た目は普通のそれと変わらない、そんなものでどうやって居場所を特定したのだろうか?
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