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親が親になりきれない。 子供が子供らしく生きれない。 そんな家族のことを、世間では「機能不全家族」というらしい。 そしてそんな家族の元に生まれ、小さな頃から我慢ばかりすることを覚えてしまった子供たちは。 ACと略される───アダルトチルドレン、なんて名称があるらしく。 それは家族を守るために、家族を保つために、自分を失くしてまで生きる子供のことだ。 ACは大きく分けて約6種類のタイプ、役割、性格があるという。 【タイプ1】ヒーロー(hero)。 英雄、活躍、「頑張りつづける」。 世間や社会など「家族の外」の他者に評価される・成果を出す子供。 勉強・スポーツなど。家族がそれを喜び、熱中することでの関係の一時的な改善。 この家族が機能するためには、この子供は頑張り続けなければならない。 【タイプ2】スケープゴート(scapegoat)。 犠牲、生贄、「わかりやすい原因」。 ヒーローと反対に問題を起こすことで、自らが「家族機能が不全である原因」であると「演出」する。 迷惑をかけ、心配をさせ、苦労をさせ、手間をかけさせ、「この子さえ居なければ」という仮初の原因で居続ける。 これにより本当の問題から家族が目をそらすことを援助する。
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