オーバーフロントライン

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2 宗教に正邪が有り、人生の幸不幸を左右していることを多くの人は知らない。若しくは信じていない。そして、それを知るためには、幸福とは何かを知らなければならない。 100Lでhigh wayを疾走するロイド。 約60日でクシナダ宙域迄辿り着く。 人工冬眠は人体への悪影響があるとして余り発展しなかった。 故に多くの乗組員は比較的大きな人工自然環境の中で乗船時を過ごす。 ロイドの乗組員は僅か三人、若しくは二人と一機。 ミーティングの時間以外は二人とも離れている事も多い。 「ロイド、イースとメイトは?」 ”私は目の前ですが、航海長は呼び出し以外受け付けていません” 「そっか」 桜の木を眺めているイース。 艦内緑区の季節は春の設定らしい。 誰か不明の男性と談笑しているイース。 もうすぐジェイド星系に到達。 Pn-21宙域に停泊の予定だった。 「プライバシーに設定されていますが」 「いいんだよ、艦長だから」 亜光速以下に減速、外部モニターに星々の光が戻ってきた。  
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