1人が本棚に入れています
本棚に追加
その少女は死神
side少女
私には生まれてから今までたくさんの魂の選別をしてきた……選ばれた魂を運ぶ役目である。
効率よく魂を確保する必要があるため、
死神一体一体に機能が与えられている……
そんな彼らの中にもランクは存在しており、
より効率よく魂を集めたものが高いランクへ至り
神に近付くとされていた……
まぁ、事実は真っ赤な嘘で、神
になどなれる訳ではなく……その頂きに至ったものは自動的に消去される……。 なぜなら、ランクが上がる事に魂と触れる機会が多くなるからである……必然的に
自身にもその影響は及び、死神は自我を手に入れてしまう……そして、『感情』もそういった形でdelete(消去)されてきた死神だが中には生まれつき感情と自我があり、高い探究心を持つ死神が生まれる、これは一種の突然変異であり、神々にも
理解できない謎である……
そう、『少女』もそのうちの一人だった。
その日『少女』は初任務である3人家族の息子の魂を刈り取る任務に着いていた。
しかし、彼女は他の死神とは違う『感情』を持っていた、仲睦まじい家族に『嫉妬』をという感情と共にそこに触れたいという欲求が生まれる……
いや、生まれてしまった……。
そして、『少女』は死神の絶対の禁忌である
『対象との接触』をしてしまう。
それはほんの一瞬の気の緩みからだった、
感じたこのもない『感情』に揺さぶられ幻影の魔法が溶けてしまっていたのだ、そこで対象者家族の息子に遭遇してしまう。
禁忌を犯した死神は必ず罰を受ける、それは『記憶の消去』である…
目の前で崩れ落ちる『少女』に駆け寄る少年
これは対象者の少年と記憶を無くした死神少女の物語である…
最初のコメントを投稿しよう!