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「うーん、そうなんだけど、改めてさ・・・みんなで作り上げるってことに難しさを感じたっていうか・・・」
「先輩の言うこと、分かります。テニスでいうところのシングルよりダブルス、個人戦より団体戦ってかんじですよね?ひとりだけではどうにもできない。みんなが寄り添い合わないと成り立たない。改めて考えるとそれって本当に難しいことだと思います」
かけとは丁寧にいつきに賛同した。
「かけとぉ〜〜!!!よく分かってくれた!!!」
今度はいつきがかけとに抱きつく。
「いつきよりも国語力があって分かりやすい説明をありがとうね、桜木くん」
まゆは、かけとに笑顔でお礼を言った。
「なんだよ、まゆ!オレも国語力あるってのー!」
「はいはい、それよりあげは!あげはは好きな人とかいないの?」
まゆは、いつきを軽くあしらい、唐突にあげはに尋ねた。
「・・・ーーえ、えーと・・・」
「いるよな、楠。ちゃんと、好きな人!」
かけとが横から口を挟んでくる。
「・・・ちょ、ちょっと桜木くん!」
「え〜そーなの?聞かせて聞かせて〜!」
まゆは興味津々だ。
「近所のおばさんノリやめろよ」
「うるさいわねぇ、あんたも興味あるでしょ!」
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