シーズン到来!

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シーズン到来!

実家の掃除の日。 到着後、すぐにベットのシーツ交換、布団乾燥機にかける、買い物リストの作成などサクサクこなしていく。 自分ながら10年練り上げたタイパのいい動きだ。 そこへ、父が寝室にふらふら登場。 「どうしたん?」 「何してるんかなと思って」(とにかく暇) 「布団キレイにしてるの。」 「そーかー」と言いつつ、布団乾燥機かけてるベットに座ろうとする。(アツアツ) 「そこ熱いで。」 「なんやこれ(乾燥機のホース)電気がきてるみたいやで。」(どんな皮膚感覚?) 「電気ちゃうで温風がでてるの」(重いお尻でさえぎられてるけどね) そのあと、母への不満をつらつらと。 外に出たいのに出させてくれないのだ。(キレるし) 「たまにはちょっとどっか行く?」 「今日は、体調がええからな、野球観に行こうかと思ってたんや。」(ちょっとちゃうやん) 「どこの?」(まさか...) 「甲子園」(やっぱり.....) とうとうそう言う時期になったのね。(季節感じてる場合ちゃう) 「遠いで」(2時間ね) 「大丈夫やで。向こうで椅子にすわったらそんなに歩かへんし」(椅子まではどないするん?) しかし、下手に「あかん」「無理やろ」とか止めても無駄だ。 諦めさせる糸口を見つけるのだ。 「その試合何時なん?」 「10時」 父よ、 目の前の大きな時計をなぜ見ない。 いまは、11時.....。(到着したら終わってるで) 「11時かぁ。しかたないな....。」(案件終了) ただいま、阪神は第3位(私の中日は5位....) 3位でも行きたくなるなら、もう方法はひとつ。 甲子園移転だ!(父が諦めるくらい遠くに) 9月までの果てしないシーズンの始まりだった。 0277d270-bc91-4b1c-997e-3371a261b0fe カバンにのって「行かせへんで」
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