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クレイはリヒトを見て悲しみのような怒りのような物を感じていたようだが、俺の元まで来て土下座をしてきた。
「申し訳ありませんでした。私がついていながら貴方を守りきれず、あのような輩の子を身ごもりあまつさえ」
「もういい…な?だから…今度はちゃんとクレイの子を孕ませて…?」
「はい…!」
クレイは立ち上がり俺の手を取った。しばらくすればアッシュも欠伸をしながら来て、とりあえず今後の事を四人で机を囲み話し合う。
とりあえず指輪が後四個残っていて、どうするかを決めないといけないと言いながら指輪を出せばその中のひとつが光って反応をしている。
俺が指輪を見せればなんの抵抗もなく左手を出してくる。俺がその指輪をはめてやれば指輪は紫色の輝きを放ち、仲間?になったように感じた。
「貴女が屍になっても小生がそばに居る」
手を取られて手の甲に口付けられた。二人共俺もした事があるからと言い放ち、子供じゃないんだから張り合うなよ…とは思うものの、やはり嬉しいな。
「極東の国に向かうか極彩色の国に向かうか…ですね」
「極東の国ってなんか日本っぽい雰囲気あるな」
俺が言えば三人とも聞き馴染みがないと言った雰囲気だ。とりあえず極東の国に行ってみたいといえば二人は了承してくれて、明日この国を立つことを決めたが二人は顔を見合わせて俺に説明してくれた。
どうやら領主に俺を奪い返した事で怒りを買い国外に出れない結界をはられてしまったらしい。だがヴァニスはそんな事かとため息をついた。
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