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テーブルの上から料理が消え、チーズやせんべい、ナッツ類とチョコレートがお酒とともに乱雑に開けてある。
「パリパリッ…カオルちゃん…パリッ…」
「うん?バリバリ…バリッ…何?…このおせんべいおいし…バリバリ…バリッ」
「だね…パリッ…俺、告白するよ…パリパリ…パリッ…」
「誰に?…バリッ…バリバリ…」
「カオルちゃん…パリッ…パリパリ…」
「毎日されてる気がするけど…バリバリ…気のせい?」
大きなせんべいを堪能した私は、氷が溶けてすっかり薄くなったアップルワインを注ぎ足してグラスを回してかき混ぜる。
「愛の告白じゃなくて、打ち明ける告白」
ガクトは焼酎を飲みながら再びせんべいに手を伸ばし、さっきの海苔ではなく胡麻のせんべいを取った。
「打ち明ける告白ね…悪さしたの?ふふっ…」
「しないね…パリパリ…」
「でも、重大な秘密がある…と?ポリポリ…」
私はアーモンドを口に入れてガクトを見ると
「そうだね…パリパリ…パリッ…言ってないことがある」
「ポリポリ…言わなくていいんじゃないの?」
「言いたいから言う…パリッ」
「ガクトがそう決めてるなら、ハイ…どうぞ」
と彼に手のひらを見せるようにして告白を促した。
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