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ここ2日ほど、慶次の顔を見ていない。どこで何をしているのかも全くわからない。
本当は、彼がいつもカレンダーに書き込んでおいてくれるスケジュールを見れば大体のことはわかるようになっている。それでわからなければ、帰らない時は絶対に入れて来る電話の時に聞けば良いのだ。
しかし、わかりやすく言ってくれるとはいえ、結局は専門的な話。音楽に一切興味のない将也には全く理解できないので、聞いても無駄なことだと思っている。
「今日も帰って来ぇへんのかなぁ」
呟きながら、鍵をポケットから取り出し、自宅のドアを開ける。
上京以来、彼とは同居している。
同棲している、と言った方が正確かもしれない。
慶次は将也を完全に一日放っておくことがない。
それには、将也が迂闊に放って置けないほどぼんやりしがちだという理由と、恋人だから、という理由があった。
一応、彼のスケジュールを確認すべく、キッチンのカレンダーに向かってみるが、将也にわかったのは「とりあえず仕事らしい」の一点のみ。
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