中学生のコウメ

4/6

21人が本棚に入れています
本棚に追加
/24ページ
「そんなこと言われても」 「ご主人様ァ〜。今までみたいにいっぱい食べましょうよ〜。美味しいもの、まだ沢山あるでしょう。回転寿司でまた大トロ食べに行ってくださいよ〜。ご主人様はお寿司とお肉が大好きじゃないですか〜。  ボク達とても居心地いいんですよぉ」  う……っと唸りつつ必死に抵抗するコウメ。脳裏に浮かぶ回転寿司の皿を、パパパーン! と跳ねのけ、今は痩せるんだ痩せるんだと、強く強く念じた。腹の虫のせいでお腹が異常に空くならば、ここは腹の虫に理解してもらって、腹の中で呼ぶな叫ぶなと言い聞かせなければならない。 「リーダー。私さ、今回ばかりはホンットに痩せたいの。来年高校行くまでに絶対痩せなきゃならない理由があるの。実は私ね、昔っからあまり友達いないんだ」  コウメはかしこまって話し始めた。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

21人が本棚に入れています
本棚に追加