弁当の時間に

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弁当の時間に

 午前の授業が終わり、昼ご飯の時間になる。お昼は屋上で食べるのもアリの学校で、大抵女子は屋上に弁当を持って上がる。 「行こっか」  ボソッと呟くコウメは友達ふたりと屋上へ行き、マチエは仲良し五人で屋上に向かった。緩やかな風が日差しを柔らかくほぐす。 「クミちゃん、お弁当箱変えた?」 「うん。可愛いでしょ」 「ねぇねぇ。いつも思うけど、マチエはそんな小っちゃいお弁当で足りてるの?」 「うん。炭水化物を摂りすぎるとすぐ太る性質(タチ)だし、夜も少なくしてるの」 「そっか。炭水化物って危険よねぇ。でもマチエはもう少し食べないとチカラつかないんじゃない? 私も弁当箱小さくしてみよっかなぁ」 「クミちゃんはそのままでいいって。健康体って感じで」 「あっ。さわちん、自分が痩せてるからって適当なこと言ってるーー。一回太ってみたら?」 「ややっ、それはいいや」 「ズル〜い。一回体を取り替えっこしよーよ」 「やぁだねー」  きゃはははは……。  
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