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「福原先生〜」
「先生、生徒が呼んでますよ」
「お? 何だ神志名か。今昼飯中だ。あとにしろ」
コウメは構わず失礼しま〜すと職員室に入っていく。
「わぁ。先生、美味しそうなお弁当! 奥さんが作ったんですか? プロ級ですね!」
「まぁな。うちの奥さん、もと栄養士なんだ。栄養バランスとって、ちゃんとやってくれるから俺はいつだって健康体だ。
神志名もこのくらい料理が出来るようにならないと、嫁のもらい手ねぇぞ。カッハッハッ」
嫌味なやつは何を言ってもイヤなやつ。コウメは褒めて損した気持ちになった。が、ここはしっかり最後の仕事に繋ぐため、両頬を引っ張ってでも笑顔を作る。
「先生これ作ったんだけど。食べてみて」
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