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「んー、幽霊って言うような怖いものよりかね。
見た患者さんが言うには、夜中に美形の男性が侵入してきたって感じなのよ。
それでいつの間にか気絶しちゃってるから、それしか覚えてないみたい。
翌日そんな訴えをしてきた患者さんが、何人もいたそうよ」
「はぁ?
美男子のお化けって事?
まぁっ。それならあたしの前にも現れてほしいけどねっ」
岡崎さんの話を聞いた山田さんは、ケラケラ笑って冗談を言った。
でもそんなキレイな幽霊なら、私だって怖くないかもしれない。
「岡崎さん、それって…幽霊とかじゃなくて、本当の侵入者だったんじゃないですか?」
そんな幽霊ならもちろん、怖くない方がありがたいかな。
だけどそんなわけ、ないもんね。
だったら侵入してきた不審者の方が、まだ現実的かも。
…なんて思ったけど、それだと不審者の方がリアルに怖い気もしてきた。
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