突然の別れ 決別

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そんなわけで月末までの後1週間程度、私は“体調の関係で、夜勤は禁止”という約束でお仕事を続行させてもらえるようになった。 つまり、朝の9時から夕方の18時までの日勤帯だけ。 とは言っても、私もここの病棟でのナースのお仕事に執着して喜んで来てるわけでもないの。 夜勤を禁止されたのは、多分美東先生の意図したものだと思う。 夜中、ひと気のない院内をうろつかれては困るけど、決まった時間だけ働く日勤帯ならまだ問題ないと思ったのだろう。 …だけど。 私がなるべく仕事に来ようとしているのは、まだ正社員のうちに院内にいられるから。 特に夜勤を禁止されているという、真夜中の時間帯の院内。 …あの美東先生によく似た謎の男性。 私の血を飲んだという事は、彼は少なくともヴァンパイアの血が流れているという事。 そんな彼と直接会って話をするには、真夜中に病院に来るしかない。 …そう思ったのだ。
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