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隠された真相とは
――――その日の夜。
日勤の終わった18時には一旦アパートに帰ったのだけど。
それから日をまたぎ、深夜も1時になった頃。
私はまた病院へと足を運んだ。
1時くらいにもなれば、たとえ準夜勤ナースが仕事を終わらせても、さすがに帰っている筈だろう時間だから。
タイミング悪く管理棟にいたスタッフと顔を合わせてしまったとしても、忘れ物をしてしまったとか言い訳くらいは何とでもできる。
だからこそ、解雇になる前に決行しようと思ったのだ。
相変わらず、暗く静まり返った不気味な管理棟の廊下。
自分の姿を反射させる窓ガラスには、外が真っ黒に映っているだけ。
天気も良いのに、月も見えない。
今夜は、新月なんだろう。
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