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病院の、変な噂話
「こ、こんばんはっ
お疲れさまです…っ」
ナースセンターに駆け足で行くと、今日の準夜勤のナースが2人と、今からの深夜勤のナース2人が、もう集まっていた。
「桜庭さん!
申し送りがあるんだから、15分前には来てくれないと」
「す、すみません…っ」
時間としてはまだ0時になってはなかったが、仕事としてはやっぱり一応遅刻になってしまったみたい。
私はすぐにポケットからメモ帳を取り出すと、ナースセンター内の机に着いた。
「…揃いましたね。
じゃあ、お疲れ様です、申し送りを始めます」
準夜勤をしていたナースの申し送りが始まった。
これから準夜勤とバトンタッチして、深夜勤の勤務が始まるのだ。
「まず301号室ですけど……」
その日1日の患者さんの容態などから、ドクターの指示など。
変更事項などは特にメモしていくのだけど。
私はメモをしながら、さっきの妖しい雰囲気のドクターの事がまだ頭からぼんやりと離れないでいたりした。
(当直ドクターなら、今も院内のどこかにいるのかな……)
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