2.新宮理沙の話

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「お、理沙ちゃん、おはよう」  私が席にたどり着くと、隣にいた小池修一が声をかけてきた。 「おはよう」  私は目を合わせることなく、答えた。 「相変わらず、そっけないなぁ。同じクラスメイトなんだから、仲良くしようよ」  小池はヘラヘラしながら、更に声をかけてくる。  私は、この小池が苦手だ。だらしなくブレザーを着て、いつもシャツのボタンを2つ外している。このチャラチャラした感じが嫌い。  私は無視して、教材を机の引き出しに入れた。席が隣だからって、気安く話しかけないでほしい。
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