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「まぁ、そう怖がるなって」
小池とその仲間たちは、そう言いながら、更に私との距離を縮めてきた。
私は後退りながら、次第に教室の隅へと追いやられた。小池たちはゆっくりと、その足を進め近づいてくる。
私は小池を睨みながらも、恐怖で身体が強ばった。壁を背に身動きが取れない。
助けを呼ばなければ。でも、こんな時間に残ってる人なんていない。
どうしよう!
どうしようもない!
私は錯乱して、身構えた。荒くなる呼吸。震える膝。もう止まらない。
「何やってんだ?お前ら」
その声に、小池たち全員の足が止まった。
振り向くと、1人の男子生徒が教室の入り口に立っていた。
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