2.同 盟

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 その日の夜、僕は小池さんにある場所へと連れて行かれた。  市街地の中心部。地下へと続く階段を下り、重たいドアを開けた。薄暗い室内。数名の客がカウンターで酒を飲んでいた。  小池さんは客に目を止めることもなく、慣れた足取りで奥へと進んだ。僕もそれに続いた。  カウンターを過ぎ、左へ曲がると、一枚の扉が目に入った。小池さんはそれを開けて、僕に入るように促した。  僕が部屋に入ると同時に、小池さんは扉を閉めた。部屋は6畳くらいの広さで、中央にテーブルがあり、そこに備えられた椅子に2人の男と1人の女が座っていた。 「紹介する。俺の仲間達だ」  立っている僕にそう声をかけ、小池さんは椅子の1つに腰かけた。
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