2.同 盟

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「こっちが織田直樹、その隣が石嶺ひかり、向かいにいるのが徳田啓介」  僕は3人の顔を見て一礼した。石嶺と紹介された女性だけが会釈を返してくれた。 「こいつがこの前話した柳田修平。まぁ俺の幼馴染みってとこか」  僕は徳田という男の隣に腰かけた。変わらず、部屋の空気は重い。照明の暗さが、それをより際立たせていた。  地下街にあるバー。しかし3人ともアルコールは飲んでいないようだ。3人の前には、グラスに入った烏龍茶が並んでいた。  この人たちは、いったい誰だ?  そして小池さんは、なぜ僕をここに連れてきたのだろう? 「よお、修ちゃん。久しぶり。3日ぶりか?」  この店のマスターらしき人がお茶を運んできた。そしてグラスを小池さんの前と、僕の前に置いた。
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