3.大学生活

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 店を出たのは、日付が変わる少し前だった。僕は駅までの道を、1人で歩きながら、小池さんの話を酔った頭で考えていた。  小池さんのやりたいことは分かった。文化祭当日までに僕がするべきことも。そして、当日の任務も。  ただ、小池さんだけが泥水を被るのだけが腑に落ちなかった。そんな小池さんに対して反論した。抗議もした。でも受け入れられなかった。  織田さんも徳田さんも、はじめは話を前向きに聞いていたが、途中から顔をしかめ、明らかに嫌悪を示した。 「何もそこまで…」 「俺は賛同できない。そんなことしたらどうなるか、考えなくても分かるだろう」  2人は準備の一部は手伝うものの、最終的には手を貸さない旨を強く訴えた。
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