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「死ね! クズ野郎!」
斉藤が両手に二本ずつ注射器を構え、二人に飛びかかった。
後藤は土佐を盾にする。
土佐は後藤のみぞおちに肘を打ち込み、ナイフを持った手を掴んだ。
刃先を斉藤に突き出し、「近づくな!」と叫ぶ。
斉藤がニヤリと笑い、手の甲に注射を刺した。
後藤が悲鳴を上げ、ナイフを落とす。
「お前の相手は俺だ、アバズレ!」
鬼頭はレジ台の外から杖を振り上げ、斉藤の頭を狙って降る。
斉藤は間一髪でかわすが、白髪交じりの頭がずれた。
ウィッグが外れた彼女は初めの印象より若い。
鬼頭は空振った杖を持ち替え、彼女の首に引っかけた。
バランスを崩した斉藤の頭をつかみ、レジ台に打ち付ける。
「俺の時代だ……俺の時代だ……俺の時代だァ!」
下野は雄叫びを上げながらレジ台に飛び乗り、拳銃を乱射した。
無我夢中に放った銃弾は、後藤の脇腹、土佐の股間、斉藤の腰に一発ずつ打ち込まれる。
「ウオオオオオオオオオオオオオ!」
そして、鬼頭の眉間にも一発。
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