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教えてもらえないなら、一人で強くなるしかない。
そう思って自力で修行に励んだけれど。
一人で考えられる方法は穴だらけだった。
うっかり猛獣の巣で死にかけたり、訓練の不注意で大けがを負った事がある。
とてつもない猛獣に追いかけられた事もあった。
もはやこれまで、そう思った事もあったが。
死にかけていた場面で、通りがかりの人間に助けてもらう事ができた。
運が良かったのだろう。
「ほう、ボウズのくせに、度胸だけはあるみたいだな。よし、気に入った。俺の弟子になれ!」
しかも、その人物は、俺を弟子にしてくれるといった。
どんな有名な人間なのかと思ったが、相手は名乗らない。
しかし、そんな事はどうでも良かった。
自分を応援してくれる存在が嬉しかった。
それに、訓練もちょうど限界を感じていたところだった。
だから名前が分からなくてもそれでもいいと思った。
その日から俺は、新しい師匠の元で修行する事になった。
師匠の仮の名前はダッシュビー。
名前がないと不便だからときめた偽名だ。
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