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「ししょー!来たっす!!」
「お前自分の友だちとでも食べてろよ」
「友だちいないっす…」
「うん、ごめん」
松坂は今日も来た。なにやら俺の技を盗むとかなんとか。よくわからんけどな。てか技って何。
「お前クラスなに組だっけ?」
「1のAっす!」
案外しっかりしてるとこにいる。意外すぎる。
「ふーん…で、このあと新歓あるけどお前逃げ?鬼?」
このあと新入生歓迎会がある。内容は鬼ごっこだ。正直すごく面倒だ。新歓なんだから新入生だけでやれっての。
「鬼っす!師匠は俺が捕まえるんで安心してくださいっす!!」
「ああ……、いやなんで俺が逃げって知ってんの」
「あのー赤毛のイケメンから聞きました!」
赤毛のイケメン。ようちゃんか…あいつもなんで知ってんだよ。
「悪いけど俺捕まる気ないから」
「!!!!」
となにかにハッとした松坂。
「つまり修行って事っすね!!任せてくださいっす!必ず捕まえます!!」
アホなんじゃないのこの人。何が修行だよ。まあいいや、俺隠れよ。
先生に呼び出しされてた雪が戻って来て鞄を漁っている。
「雪は鬼だっけ?」
丁度来たので聞いてみれば
「…ん。湊捕まえる。」
と鞄から書類を取り出して俺の頬にキスをする。
「ちょっとお!俺が捕まえるんすよ!!」
「知らない」
そう言って書類を持って教室を出て行った。
「光は?」
「へ?あ、ああ。拙者逃げでござる」
鼻にティッシュをつめてぐへぐへ言ってる光。詰めてるティッシュが赤く染まり出してる、いつも通りだいぶきしょい。
「ま、俺は運動神経いいから!」
そう言って光はどやった。ガチムチにでも捕まって掘られとけアホ。
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