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自販機前で自分のと松坂の分を買う。
「ああぁあぁああ!!」
と聞き慣れた声が聞こえた。あ、光。その後ろにはたくさんの男が追いかけてる。うわあ光くん大人気。
「何お前呑気にしてんだあぁああ!!」
走り去って行く光に俺は1コメントする。
「もう捕まったし」
お願いする様に手を擦り合わせて『捕まります様に』と唱えて俺は陽気に体育館に戻った。あんな余裕ぶってたのに残念だな光くん。乙。
「松坂」
「あっ!お帰りなさっ…へ?」
「お前の分。」
と冷たいペットボトルを頬にペタッと付ける。そうすれば松坂は受け取ってプルプル震える。
「かっ家宝にするっす…!!」
「あほか、腐るから飲め。」
なんで家宝にすんだよ、馬鹿。松坂は俺の言葉を聞いて渋々蓋を開けて口に少し流し込んだ。俺もそれを見てごくごく腹の中に水を落とした。冷たくて旨い。
そうしていれば
「「はーい!しゅーりょー!!」」
とハウリングしたマイクと放送を使って言う書記2人。それと同時に終わりの鐘が鳴った。
捕まえた人と言う事を聞かせたい人がペアになって書かれてる名簿を持って書記が一人一人聞いていく。
「はい次松坂成実くん〜」「捕まえたのは図書委員長如月湊様だね~!」
「「お願いは?」」
2人がずいっと松坂に近寄れば
「なっ名前で呼んで欲しいっす!!!」
そう俺に向かって言った。…え、そんなこと?いいけど別に。もっと他にあるかと思った。てかしょぼ。
「委員ちょー!」「それでいー?」
「いいですよ」
とニコニコ笑う2人に釣られた様に俺も笑った。
終わったあとに聞いた話だがどうやら光は結局捕まらなかったらしい。ずるいなあいつ。捕まる事願ってたのに。
雪はずっと俺を探してたみたいで、捕まえられなかったことに少し膨れて抱きついて擦りついてきた。
義兄と会計は逃げだったとか。ようちゃんはと言うと鬼なのに追いかけ回されたらしい。誰にだよ。過激ファンすぎるだろ。
みんな大変そうだな。
そんなこんなで新歓は終わりを向かえた。
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