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「あは…めっちゃ興奮する」
俺の上に誇ってる明里。俺の服の中に手を入れ出す。
「ちょ、っと。キスだけって、言った…」
「なんや連れんな」
明里に首を舐められ、一瞬チクッとした痛みがした。経験上これは多分キスマつけられた。
「ちょっと、痕つけんなよ…」
そう言って俺が首を擦れば、
「みっちゃんほんま可愛ええなぁ」
と頭をがしがしと撫でられた。すると扉が開く。…永瀬、じゃなかった。はやにいがこちらを冷めた目で見ている。
「…よほど明里は俺と喧嘩がしたいようだな」
「冗談やーん!そんな本気にせんといてぇえ」
と明里は俺から離れた。これはやにい様々だ。
「もう大丈夫か?」
俺の頬を撫でるはやにい。その雰囲気は甘い。
「うん、平気」
俺もベッドからおりて立ち上がり、伸びをする。
「迎え来てるぞ」
「え?」
と仮眠室の扉を開けると雪がいた。びっくりしたぁ…お前でかいんだからもうちょっと遠慮して端っこにいろ。
「!湊っ…」
俺に気が付いてぱたぱたと駆け寄って来る雪。
「それじゃ、はやにいありがとう」
俺は出される雪の手を取ってはやにいの方を向く。
「ああ、いつでも頼っていいぞ」
とはやにいはぽわっとした。
風紀室を出て俺は雪と2人、部屋に戻る。
「…心配、した」
「ごめん雪。ちょっと寝てただけ」
「つか、れ?」
眉を顰めて雪は聞いて来る。
「そんなとこ」
「……俺、のせい…?」
とそれはそれは悲しそうにしょげる。違わない事もないけどそう言うことではない。
「違う違う。眠気がどっときただけ。気にしないで」
と自分より高い頭を撫でれば雪は嬉しそうに少し屈んで頬を緩めた。
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