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5月に入ると体育祭がある。俺の一番嫌いな行事だ。だって日焼けするから!!!
美容に気を使ってる訳じゃないけど日焼けするとヒリヒリするし、痛いからやなの。現在ホームルーム、クラスの学級委員が前で仕切ってる。
「えーっと、種目は徒競走、借り物競争…騎馬戦です。」
と、騎馬戦はないな。あんなんすぐ崩れるに決まってる。
借り物競争も、うちは何かと変なお題を出してくるから無理。徒競走2回走ればその二つは免除になる。徒競走走ろ。
「それじゃあ…くじで決めるので二枚取ってください」
ぼーっと話を聞いていればそんな事を言い出す学級委員。
……………え、くじつった?どんどんみんな前に並ぶ。
ちょいちょい!俺も並ばなきゃ!!余り物に福とか絶対ないんだから!!
引いてみれば見事に徒競走以外の2つが当たった。ちょっと綺麗すぎじゃない?
前の席の腐敗系男子がこっちを見てによによしてきたから一発殴った。
「お前何でるの」
「え?徒競走と騎馬戦」
「徒競走と借り物競争交換しね?」
ダメ元で聞くが、
「ええええぇぇえぇええ????」
とこの腐ったバナナみたいな奴はによによによによしてくる。
「どぉしよっかなああぁあ」
ああ、うざいわ。こいついいわ、ほっとこ。
「雪は?」
くじを見れば俺と全く一緒だった。
「湊…協力、できなかった…」
としょげるから俺は雪の頭をがしがしと撫でてよすよすと慰めてやった。
「ねえねえ湊ちゅわん交換してほしい?ねえねえしてほしいの?」
とがっしり俺の肩を掴む光。
「……やっぱいいわ。うざいし」
「ええええぇぇえぇええ!?いいの!?あげよーと思ってたのになあああ」
そう言って光がくじをピラピラさせる。
「じゃあ交換してよ」
「えぇ?しないって言ったのは湊ちゅわんでしょお?」
はい、うざいー。こいつ死刑で。
「お前あとで裏門な」
「あーっと俺用事あるんだった~」
光は委員長にくじを出すとそのままどっか行った。そのあと光が教師にどやされたのは言うまでもないだろう。
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