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体育祭が始まった。兄はどうしたかって?死んだんじゃないの?
「ふっふっ、ふふっぐふっ」
と外で横に立ってる光がすごい気持ち悪い笑い方をしている。
「何。こっちみんな」
仮にも今は開会式中だ。あんまり目立つ事をすれば先生に注意される。
「湊きゅんさあ」
「?なんだよ」
「昨日会長ととっても楽しそうじゃなかったあ?なんか会長嫉妬で豹変しちゃってたけどお…くそいいなぁ…あの豹変はつまりあれか!!元ヤン的な!(腐男子の鋭い勘)最高で腐ね…、」
……………は?なんで知ってんの?
俺は動揺を隠せず、俺自身もよくわからない事を口にする。
「…お、俺じゃないんじゃない?」
「は?」
と光は笑顔が引きつらせてこっちを見る。なんだよ、きもい、しね。
「湊きゅん俺が聞き間違いとかすると思う?リアル推しの声覚えてないわけないよね?」
と俺に掴みかかるように言う。何、うちの兄推してるの?親衛隊入ってたの?お前が親衛隊はなんかキモイよ光。
「なんかあの慰めえっt」
けろっとまた表情を変えて楽しそうに話す光の真後ろにはうちの担任が立っていた。
「おい前田ぁ…ぺーこらぺーこらうっせえんだよお前よ…開会式中なのわかってんのか?あ”?てめえちょっとこっちこい」
と光は担任に首根っこを掴まれて引きずられていった。
「いやああああぁあぁあぁぁああ!!!湊おおおぉお!骨拾っといてぇえええ!!!!」
いなくなるときまでうっさいなあいつ。
そうして開会式に俺は集中を戻した。まあここら辺は他の学校とも変わらないと思う。会長の挨拶、理事長の挨拶、体育委員長からの注意事項、選手宣誓、あと準備体操。君たちの学校とさほど変わらないでしょ?兄への歓声は凄くて耳ぶっ壊れるかと思ったけどね。
開会式が終わり外に置いてある椅子に腰かける。隣はいない。さっき連れていかれたから。
でも案外帰ってくるのは早くて5分くらいして帰ってきた。開会式の時間込みだと30分くらいだけど、まあ骨にならんくて良かったね?
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