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「っ!?湊どーしたの!そんな濡れて!えっちじゃん!!」
戻るなり早々に光が叫ぶから俺は頬を殴った。
「うっさいな、色々あったんだよ…静かにできねーのかお前は」
結局うちの学年で勝ったのはA組。うちは2位だった。まあ勝っても別になんもないし。
濡れてた俺を見て教室内は少しざわついていたが、あれは何故だろうか。
放課後俺はC組の教室の廊下の壁によりかかる。宮城くんが出て来るのを待とうと思ったのだが、どうやら中で何か起きてる様だ。仕方ない、行こう。
俺は足を進めてC組のドアを特にノックもせずに開けた。
宮城君が1人に押さえられちわわくんがカメラを向けてもう1人の男は宮城くんを犯そうとしている。ちわわは他にも3、4人いる。
「……何してんの?」
俺はその光景を見てにこりと笑う。その人たちの顔は面白いくらい一気にも青くなる。
「っ俺用事が…」
1人が出ていこうとするため、俺は声をかける。
「おいおい待ちなよ、風紀案件にされたいわけ?」
とにっこり笑って脅せばおとなしく座った。
「きっきっ、如月様っこれは違くてっ…」
ちわわが弁解しようと俺に近寄って来る。俺は大型犬を2匹ほど飼ってる。名前は雪と成実。どんだけ躾してると思ってんの、ちわわ4人くらい大したことない。
「宮城くん平気?」
俺はちわわを無視して宮城くんに手を出す。もっと早く来てあげれば良かった。
「は、はい…」
そう言って俺の手を取った為、俺はぐいっと宮城くんを引き上げた。
「っ、なんであんたが如月様とっっ」
「っ……!」
と宮城くんがぎゅっと目を瞑って震えた。俺は宮城くんの前に出る。
「俺が話す相手は俺が決めるよ?で、君たちはなんでこんなことしたの?」
とにこっと笑って問う。そうすればちわわは照れてるのか怖がってるのかわからない顔で言う。
「ぁの…その…そもそもいじめの標的だったし…」
「ふーん?楽しかった?聞くまでもないか。楽しくなきゃやんないもんね」
すると急に押し倒される。ぎり頭は打たなかったが、背中が痛い。誰かと思えば先程宮城くんを襲おうとしていた対格の良い男だった。
「ふっ、ふぅっ…、前から見てたんだよ…腰ほせえし、肌白いしっ、抱かせて…、くれよぉ!」
興奮した目で言う。下品だ、唾が飛んできて汚い。
「…抱きたいんだ?」
俺が表情を崩す事なく聞き返せば、男はこくっと頷く。
「……君は責められるのは好き?」
とにっこり笑って聞くと「え、」と声を出す。力が少し緩んだ瞬間に俺は形勢逆転するように逆に押し倒す。
「んふふ、寸止めとか、上の開発とか、あっローターとかは?」
するつもりはない、びびらせてるだけ。したくもないしね。ごめん。
「っ、」
男は顔を赤くして、口をパクパクさせている。
「ん?嫌なの?俺のわんちゃんの席まだ空いてるけど…」
なにも答えない。ん?こう言う知識?アニメに決まってるじゃん。結構やるの楽しいよね。そこ、いきがってるとか言わない。
「つまんないな、答えてよ?仕方ないなぁ…今からお仕置きでもする?」
にこりと笑えば目の中をハートにしてトロンととろけた顔で男は返事した。
「ひ、ひゃぃ………♡」
と。
びびらせるつもりだったけど…Mになってもしーらね。だるいのでこいつは放っておく事にして、男の上から立ち上がった。
「で、君たち風紀行く?」
俺は笑顔を貼り付けたままそう言った。
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