第19話 想いだけでは、どうにもならなくて。

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※  中堅の進学校(笑)ということもあって、9割近くが大学に進学する土手高。でも野球部の生徒が進学後も野球を続けるかどうかはまちまち。真剣に野球を続ける人2割、草野球サークルなどでゆるく続ける人が3割、いっさい野球から離れる人が5割くらいだそうだ。  雅さん、佑蒲さんと同年代は、ストレートに行ってればことし大学4年生。授業もほぼ取り終わり、部活やサークルも引退を迎えるころ。よっぽど意識が高くなければ就活も毎日毎日やるわけじゃない。あんがい手持ち無沙汰なんだとか。  そこで、野球からいったん離れた同期の人が、再び野球をやりたいと思ったらしい。同じく暇を持て余してた同期と、雅さん、佑蒲さんに声を掛けて、草野球に必要な人数をかき集めた。そして空いてた球場の枠を取り、ネットで募集して対戦相手も決まり。久々に野球ができると意気込んでいた。  しかし1週間前になって、応募してきた相手チームがドタキャン。代わりの対戦相手がなかなか決まらず……結局、珠樹さんが助け舟を出したのだった。
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