第19話 想いだけでは、どうにもならなくて。

17/30

33人が本棚に入れています
本棚に追加
/702ページ
※  2回表。球数がかさんでしまった佑蒲さんは、初回だけで降板。.Echo97は早くも継投を強いられることとなった。 「ヨイショ!」  佑蒲さんの次に、『羽田さん』とかいうピッチャーが出てきた。右のサイドスロー。 「ヨッシャ!」  ブランクを差し引いたとしても、ストレート、スライダー、チェンジアップ、どれも並以下。コントロールもイマイチで、全部真ん中に寄ってきてしまう。 「オイショ!」  珠樹さんいわく、最後の夏も背番号18だったらしい。確かに、『これは控え投手だな』と思わせる貫禄がある。 「ヨイシャ!」  うるせえな。1球投げるごとに叫ぶなよ。まだ投球練習だろ。バッターが立ってから気合い入れてくれよ。やかましい&やかましいだよ。餅つきじゃねえんだぞ。  しかし、アームスロー気味のサイドか。最近増えたよな。クセ球にしやすいし、身体を横回転で使うヤツには投げやすいんだろうな。  まぁ……実際のところ、諸刃の剣ってとこはある。投げやすいフォームが最善のフォームとは限らないし。
/702ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加