第20話 あなたと、未来を思い描いて。

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「いい〜? 渡辺さんはこう見えて〜、超有名企業に勤めてるのよ〜? MARCHは知らなくても、ソートバンクぐらい知ってるでしょ〜」 「いよっ! 一流サラリーマン! 上流階級! お金持ち! 勝ち組!」  珠樹さんの分っかりやすいおべっかに『わざとらしいねぇ』とツッコミを入れる渡辺さん。それでも表情はまんざらでもなさそうだ。その前に桜さんが『こう見えても』って暴言吐いてるけど、いいんですかね。 「僕なんかまだ全然だよ、バイキンマンズは社長さんだらけだし……他のチームにはお医者さん、弁護士さんもいたかな。結局、草野球ってお金も時間もかかるからねぇ。ある程度いい環境にないと続けられないんじゃないかな」  ほぇー、みんな偉いのねぇ。バイキンマンズが社長だらけなのは知ってたけど、他の人たちもそうなのか。草野球って貴族の遊びなのねぇ。  じゃあ貴族に貧民がひとり紛れ込んでるな……と思い、ちらと伯爵に視線を送る。佑蒲さんに『チ◯ポ元気か?』と訳のわからない質問をしていた。やめてさしあげろ。
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