第20話 あなたと、未来を思い描いて。

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 大学進学したい。専門知識を勉強して、パーソナルトレーナーを目指す。野球塾での指導もちょっとだけ考えている。草野球も今のまま続けることになりそう。  考えた末の結論を、なんとか全部話し切ることができた。担任が新田先生でよかった。珠樹さん桜さんに捕まったら逃げられないのをよく知ってる先生だからな。他の先生だったら全然違う提案されたかもしれない。なんせ、中堅の進学校(笑)なもんで。  母さんは……ビックリするくらい何も口出ししなかった。俺がなに言っても、新田先生がなにを伝えても、『息子の好きにさせます』の一点張り。信頼されてると言えばいいのか、どうでも良いと思われてるのか。まあ、母さんならこんなもんかな。  新田先生いわく、例年通りなら多摩川工科大学の指定校推薦枠があるらしい。成績も出席状況も充分なので、ひとまず指定校推薦での進学を目指そうということになった。面談は非常にスムーズに進み、最後は雑談までする余裕があった。  面談が終わり、教室を出る。母さんが『腹減ったからメシ行くよ』って言うから、お供することにした。二人で昇降口まで降りていく。
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