第1章 放課後、熱く求められて。

8/17
前へ
/798ページ
次へ
※  生徒会室といっても、西校舎の使ってない教室を再利用しただけだった。部屋の前半分が会議を行うスペースで、長机と椅子が置かれただけのシンプルな空間。後ろ半分はタダの物置で、いつ使うのか分からないガラクタだらけ。漫画とかではもっとゴージャスに描かれていたけど、現実はこんなもんなんだな。かえって感心してしまう。 「改めまして、生徒会へようこそ。みんなで力を合わせて、学校を盛り上げていきましょう」  長机の細い部分、いわゆる『お誕生日席』に座る生徒会長・大田 珠樹さん。制服をキチッと着こなし、姿勢よく座る姿は、いかにも優等生って感じだ――でも、胸の膨らみはけしからん。そのおっぱいで優等生は無理でしょ。男子に良くない影響があります。いいぞもっとやれ。 「入会届は新田先生に出しておくからね~。これからよろしくね~」  会長の隣に立って控えているのは、副会長の沼部(ぬまべ) (さくら)さん。こげ茶のウェーブ掛かった髪と、垂れた瞳。何より、間延びした話し方。いかにもおっとり美人って感じだ。会長とはまた違う、お姉さま的な魅力を感じる。何より、スカートから伸びる太ももがムッチリめで、たいへんよくできました。ハムストリンピックがあったら金メダルだな。  活動内容を説明されてる間も、入会届を書いてる途中も、俺はしっかりと会長の胸と副会長の太腿を観察していた。会長が座って副会長が立ってるから、ちょうど横並びで見られてちょうどいい。あっ、もしかしてそう言う趣向ですか? ありがとうございます。  俺の他の1年生は、俺と、うのきちゃんと、うのきちゃんの友達のヒョロガリ男子。たった3人だそうだ。いやー、みんな損してるね。悪いね、俺ばっかり得して。持ってる男だから運が寄って来ちゃうんだよ。
/798ページ

最初のコメントを投稿しよう!

33人が本棚に入れています
本棚に追加