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「馬鹿だなぁ。そんな矛盾に気づかず自分と違う相手ばかりを否定して。まあ、そんな奴らを否定する俺だって間違っているかもしれないし…」
「…」
「何が言いたいか、って言えば…紗羅は可愛くていい子で、俺の最愛の女だ。自信を持て。ってことだけだ。」
ニカッと太陽みたいに笑って、再び私を強く抱き締めたアランに痺れ上がるような体の火照りを感じる。
「…アラン、…私も、アランが大好き。」
これは紛れもなく異性に対する愛情だった。
抱き合うだけで気持ちが良くて、キスがしたい、彼からの愛が欲しい…、その気持ちは…異性に対するそれで。
「…ふ、ぁ、」
「ふっ、…じゃあもう一度俺の愛を注いでやろうか?」
アランの手が胸の膨らみに触れた。
親指で的確に先端を摩るから、不意に卑猥な声が出る。
「…っ、ダメだよ…まだ筋肉痛だから、」
「ほー、あのくらいで音をあげるとは…運動不足か?…筋肉ってのは負荷を与えてなんぼなんだ。」
「…やだ、ちょっと…っ」
さっきまで私を元気づけようといい話をしてくれていたくせに、あっという間に性獣のような表情に一変したアランな私の腹部を持ち上げてベッドの上に四つ足で立たせる。
「な…っ、この格好…恥ずかしい、」
「そうか?俺好みのいい尻だ。何があっても下げるなよ?たっぷり注いでやる。」
「…っ、ダメ!アラン…!あっ、」
あっという間に不埒な悪魔に変貌する、そんなアランにもう…母や弟から受けた心の傷はすっかり修復されていた。
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