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「あの、お名前で、……『あゆ美先輩』ってお呼びしても構いませんか!?」
「え? ええ、いいわよ」
いきなり訊いた私に、先輩はちょっとびっくりしたみたいだけどすぐに頷いてくれた。よかった。
ずっとお願いしてみたかったんだけど、なかなか切り出せなかったんだ。私には『やっと』だけど、先輩にとっては『突然』だもんね。
「『あゆ美先輩』って呼んでいいって言ってもらったの! やった! なんか距離近くなった気がする~」
「行動力あんね。ノッコってそういうタイプだと思わなかったよ、あたし」
「あたしはそこまで意外でもないかな。ノッコって一生懸命でそういうとこ好き」
興奮したままの勢いで報告した私に、センちゃんとアキはなんか薄い反応だった。
だけどこの二人は私のヘンなとこも嘲笑ったりしないから。思うことあったらはっきり口にするよ、きっと。
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