❸再びココで~~💖

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❸再びココで~~💖

首都圏某所…。 知る人ぞ知るアンダーステータス五つ星な💛ホ…、リッチネル❣ そのスーパーバリュールーム…、1009号室では、すでに情事は終わっていたが…。 💛💛💛 「ココから眺めも”あの頃”とはずいぶん変わったな…。どっちが絶景かと問われれば、当然昔の方がってことになるが…」 東京最北端の地元界隈ではス-パーバリューのラブホテル、リッチネル…。 37歳になるデパート企業に勤務する会社員である武見タクヤは、実に15年ぶりでココにいた。 ワイシャツのボタンをはめながら、彼はしみじみとした口調でそう黄昏を漏らすのであったが…。 たった今、情事を共にし、熱い吐息と肉体を交わし合った相手のオンナからは、彼の背に一言! 「高いところからの眺望なんて、時間帯と天気でどうにも変わるわ。所詮、飲み込まれてるのよ。下々の蠢きなんて」 まだベッドの中にスッポンポンで寝そべっていた彼女は、長い髪の毛を掻き上げながら、吐き捨てるようだった。 ”こいつ…。あの時と一緒だわ。たったさっきまでアヘアヘ喘いでいたその口から、可愛げない憎まれ口だ。だが、それがむしろもう一発って欲情させる…。毒婦だな、まさに…” 武見は、こんなことを胸の内で呟き苦笑した。 そうであった~~❣ 毒婦…。 彼がふと胸中で口にしたコレこそ…、まさに、今ここで”情事”を共にした小黒マリエを言い当てていたのだ…⁉ 💛💛💛 「でもさ!…武見さん、主人が死んですぐに”了解”なんて、意外だっだな~。うふふ…💖」 ”このオンナ!亭主の葬式ん時にテメーから誘っておきながらこのセリフだよ!オレからコイツを獲った小黒もいいザマだな” 15年前…、武見は大学時代の親友であった小黒マサヒコとクラブの合コンイベントでマリエとその連れをナンパした。 マリエたちのリターンは端的、ズバリだった。 北東京の赤星印ラブホ…、リッチネルの最上階ならオッケーよ~ん💖 そういうことであった…。 武見と小黒は、「じゃあ、4人一部屋で楽しくやろう!」と提案するが、オンナたちは「二部屋じゃないとイヤ!」と突っぱねた。 あわよくば4Pで二人相互でエッチできるぞ~~❣…なんて安易な下心を蹴られた武見と小黒は、互いに財布の中身と相談し、”ならば、マリエって方をどっちがヤルか…”となって、じゃんけん3本勝負で決めた。 結果…、マリエとの部屋のカギは武見がゲット…、この1004号室で何ともソソル彼女のカラダを抱いた…。 マリエとはそのあとも何度か飲みに行ったりという仲かになったが、武見が彼女と再びエッチ巣路ことは叶わなかった。 で…! 小黒の方は、もう一方の彼女とはセフレ関係になっていたようであったのだが、4人が出会ってちょうど1年すると、なんと…、小黒はマリエと婚約するのだった…。 ”はー!はー❓はー❓❓だったわ、あん時のオレ。小黒のヤツに詰め寄ると、ヤツはマリエからお前には絶対内緒にしてて、いざ婚約って段になってサプライズで伝えればいいのよって…、強引に口留めされたてたって、汗かいて釈明してたよ。フン!小黒は小心者だがバカ正直なんで!ヤツの言ったことが本当のところと自分に言い聞かせ、二人の結婚式にも出席したわ” 「あのさー、私とマサヒコの結婚式んときさ、アンタ、新婦のワタシの顔、まともに見てくれなかったわよね~~。なんでだったの❓」 「今さら…!色仕掛けで小黒を骨抜きにして、親友のオレを裏切らせやがったお前の性根にはヘドが出そうだったんで!ふん…、お前の花嫁姿なんぞ目の当りにしたら料理が喉通らねーって!」 「あらまー、ならマサヒコが死んじゃった途端に、なんでヘド出なワタシを抱いたのよ?あの人、まだ三途の川渡ってないのよ。なのにね~~。なんでなのよ!」 マリエは一転、目を吊り上げ気味で武見タクヤを一喝した。 💛💛💛 「…小黒マリエとなってからも、お前をもう一度抱きたかったしな。お前らの新居に行ったって、お前はオレに確信犯のフェロモン攻撃だっただろう―が!オレはいつも腹の中でこう叫んでいたぜ、”お前は小黒じゃなくて、ハラ黒マリエだ‼”ってな!きょうだって、ココのホテル代こっち持ちなら来てねーって‼」 武見はマリエの正面に向きかえると、ヒステリックな口調でそう吐き捨てた。 だが、それはどこか訴えるような顔つきで…。 そんな亡き夫の親友&不倫相手たるオトコを、未亡人なり立てのマリエは涼しい顔で眼破していた❣ 「アハハハ…‼で…、どうだったのよ、アンタの言う黒い腹もたるんだ40近くの性悪オンナ…、いかがでした~~❓」 「…」 ここでマリエはベッドから出て、素っ裸のまま窓際の武見に後ろから抱き着いた。 そして、彼の耳元でこう囁くのだった…。 「あのね…、私もあなたとの15年前、もう一度って気持ちはずっとだったのよ。コト、ベッドの上でなら、マサヒコは全然物足りなかったから…。彼に比べれば、アンタのアレ、イイのよね~」 いつの間か、マリエの右手は武見の下半身を撫でている…。 💛💛💛 「マリエ…、お前は恐ろしいオンナだな」 「ふふ…、実を言うとね、夫の保険金結構入るのよ。当分遊んでいけるくらい…。預金や証券の相続財産も千万単位だし。どう?そのお金で私をこれからも抱き続けない❓トーゼン、ずっとこのリッチネルでね。でも、1104室だけじゃ下いないから。順番に全室踏破していきましょうよ💖どーなのよ、アンサーは即頼むわよ‼」 マリエはここで右手をぎゅっと握ると、再び詰問調でオトコの即答を迫った。 「ううっ…!」 思わず武見は呻き声を漏らしたが、すぐに返答は口にできなかった。 「ふふっ…、カラダは正直ね。じゃあ、来週の金曜夜、またこのリッチネルで性悪な中年女のワタシを抱いて。いいわね?」 「ああ…、わかった…」 かくて武見タクヤは、若くして急逝した親友の妻と不貞契約を締結した。 知る人ぞ知る、アンダーステータス五つ星な💛ホ…、リッチネル全室トライアルというぶっ飛びプランで~~❣ 💛💛💛 以下は性悪でハラ黒だけど、ソソル中年女、小黒マリエ未亡人の胸中です~~❣ ”まあ、これでレールには乗っかったかな。なにしろね~、武見タクヤしかいなかったしねー。エッチの相性含めて…。そうよ…、半信半疑で始めたあの気殺しオペレーションって怪しいマジナイまがいな念術スキーム…。まさか、こうも効き目があるなんてさー” ”だから…!さえなくて、エッチはダメダメで飽き飽きしててたダンナにはさっさと天国へ召してもらってってね。ただ、まかり間違っても現世のワタシに恨めしや~~なんてゴメンだったんで‼! ”その念術スキームを流してたサイトが、ターゲットの早死に祈願成就絶対条件であったソレ…。再婚相手候補への強い気持ちをずっと持ち続けることって…。このハードルクリアするには、マサヒコが終生、うしろめたさを感じていた親友さんは格好だったって訳よ。あのタクヤなら、私のカラダ欲しさで言いなりにできる自信あったし!” ”まあ、マサヒコの遺した遺産をエサに再婚へ持ち込んで、飽きたらまた次行けばいいんだし~❣ならさー、今からその次の候補も探しておかないとね。うふふ…(薄笑)” FIN
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