ヤバめの世界

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現実の世界のミッションクリアは難しい。  口は悪いけどいつも助けてくれるロアも、無駄口ばかり叩くマルルもいない。(まあ、探せば似たキャラはいないこともないけれど) だけど一番つらいのは、どこを探してもミルメアみたいな女の子はいないってことだ  当たり前だ。  目瞳が紫色だぞ。  髪は輝く金色だ。  ほっそりした体に長い脚、丸く突き出た胸を強調したコスチュームに恥ずかしがることもなく、毅然と足蹴りを繰り出す清く正しく強いお姫様なんて現実世界にいるわけがない。  彼女の仕草、小さな唇から紡ぎ出される言葉、僕はいつだって画面に食い入るようにして彼女を見てた。  これはヤバいぞ。  そんな自覚があった。  あれはただのキャラだし、中身はおじさんかもしれない。  そう言い聞かせながらも、うっとりしている自分にドキドキしていた。  氷の国の魔女にコントローラーと言う武器を取り上げられて、ちょっとだけほっとしていたのも事実だ。
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