1#傷だらけのどら猫

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 真っ赤に燃える太陽は真上を照らし出し、全身をアザだらけの俺を打ちのめした。  まいった・・・  まいった・・・  ほんとうにまいった・・・  ちくしょう・・・片目が痛い・・・  あいつ・・・本当に俺の左目をぶっ潰しやがった・・・  俺は、この街の縄張り争いに負けた。  相手が一方的に強く、俺は敗北を余儀なくされた。  休みたい・・・休みたい・・・休んで、次の事を考えたい・・・  しかし、敗北者にはそんな事は我が儘だ。  休む場所・・・それは俺が死んでからだ。  敗北者には死あるのみ・・・  俺は歩く。死に場所を探して俺は歩く。  とぼ、とぼ、とぼ、とぼ、とぼ、とぼ、とぼ、とぼ、とぼ、とぼ、とぼ、とぼ、とぼ、とぼ。  腹へった・・・何か食いたい・・・  俺が最後に食ったのは何時の日なんだろうか・・・?  ぐるるる~~~~きゅるるる~~~  鳴るな!俺の腹の虫・・・  食いたい・・・食いたい・・・  いや、これから死に行く俺には食い物は必要じゃねぇかもしれない。  どっかで飢え死にするしかないんだ・・・  どっちみち、俺はここで死ぬ。  残るは骨だけ。  そもそも、俺の猫生は死出の旅。  生と死の狭間に生きてきた。  だから何時死んでも構わないように、俺は生きてきただけ。  俺は尚も歩く。死に場所を求めて・・・     
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