3#どら猫から保護猫へ

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 ・・・・・・  ・・・・・・  ・・・・・・  ・・・・・・  ここは・・・何処だ・・・?  俺の廻りには、  見知らぬ猫が寝ているつづらや、  見知らぬ猫が乗り降りしてるキャットタワー、  見知らぬ猫が歩いてるキャットウォーク。    なんだここは?  そういえば、俺の叉がスースーする。  あ、タマが無い。  人間に去勢されたんだ。  尻に訳の解らない小さい金属片が埋み込まれたし、耳に切り込みを入れられた。  あの時、俺は自暴自棄だった。  人間に囚われた以上、なすがまま。煮て焼いて食ってみろ!と俺は人間どもにさらけ出た。  その結果がこれだ。  生かされた・・・のだろうか?  人間の僕になる為に、俺は改造された・・・のか?  保護猫?そっか。俺は生かされたんだ。  人間に俺は生かされたんだ。  そして、俺はこの保護施設に入れられたってか?  そしてここでつづらで休んだり、キャットタワーやキャットウォークで遊び呆ける猫達も、みーんな保護猫か。  結局この施設で囚われの身か。  でもみーんな囚われの身だけどな。  まあいい。ここで俺は一生を全うするんだろ?俺は今まで悪いことしたから、人間に懲らしめられたんだろうし。俺。  どーせ、みーんなそうなのか?  返事がない・・・俺は新入りだからシカトか。  まあいい。こいつら締めてやるか。  と思ったら、俺は忽ちこの猫舎のボス格になってしまった。  俺が片目である事をいいことに、適当にボス格になったみたいな俺。  ボス格である自覚が無いまま慕われ続けて幾日が過ぎていった。  それは突然起きた。      俺に就いていた『舎弟』が人間に貰われて行ったのだ。  これで、この保護施設が何の為にあるのか解った。  ただ、去勢されたりしてここで生かされてる訳では無い。  俺ら保護猫が人間に貰われて、本当に幸せに暮らす為の施設だったということだ。  その後、次々と延々と保護猫が来ては人間に貰われるというサイクルの日々が続いた。  まさか、俺は貰われる訳が無いだろうな。  だって俺は片目を失ったワケアリ猫だ。  どーせ、こんなチンピラみたいな柄の悪そうな猫より見栄えのいい健康そうな猫を選ばれるだろうな。  こんな俺が・・・まさかな?
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