取り扱い説明書(中)～マーくんと自分探し～

【満１年】６月

「仕事も色々あるからさ、自分に合ったことすれば良いよ。それとね、大人って、きっとあなたが思うより完璧な人少ないからね。だって僕もねぇ、これは今できないよぉとか、うん！誰かに頼んじゃお！とか、そうやって仕事してるの。それで何とな～くうまくいくのよ。それにさっ、完璧な人ばっかりだとちょっと居心地悪いよ？例えば会社に同期で入った人が何でも完璧にする人だったらさ、うわ～自分ダメかも～とか思っちゃったり、自分なんていない方が良いんじゃないか～とか考えちゃわない？完璧じゃない人の方がさ、逆に一緒に働きやすかったりすることもあるのよ。適材適所ってこともあるし、全部できる必要なんてないからね～」

この後、高校選びやら趣味やらの話で、ひとしきり持論を展開したＴ先生。

基本的な考えは私が普段からマーに話していることと同じ路線。

ただ、やたらとN高推しだったり、マーは全く興味のないアニメや自分が好きなゲームについて熱心に話したり、ゲームやIT業界への就職を前提にグイグイと一方的に語るＴ先生に、私は少し微妙な印象を持ったんだけど。