おそとに でて ね! きっと たすけてくれるよ!

1/1
13人が本棚に入れています
本棚に追加
/1ページ
― 「 ねぇ! おかね かして!         おねがい!」     「 あの どちらに          おかけですか … 」 「 そんなこといわないで!      おかね! かして!」   「 すみません ばんごう を         おたしかめください 」 … ぴ — わたしには それほど  その こえ が だれ なの か わからなかった それくらい ずっと ははおや とは       はなれた ところに いた ― わたし ちいさいころ  ははおやから " しつけ ” の ぼうりょく されてた ははおやは  「 ひとさまに    めいわくかける わるいこ        うんじゃったから … 」 かぞくに も  まわりの ひとに も  そんなことを なんどもいって いて             わたしが  おさなくて まだできないこと とか まだ  ちいさいから しらない こと そんなこと を なにか すこしでも まちがえる と      " ぼうりょく ” ふるってくる それを  " しつけ ” って  ははおやは いって た       そうじゃないのに ね … って わたしはおさなくても           わかってた だから テーブルにだされた のみものの コップ うっかり たおして のみもの こぼしちゃった だけ で も てを たたかれ かみを ひっぱられ バスルームに つれていかれ て あたまから つめたい みずのシャワー          いきが できないのに わたしが うごけない よう に おさえられて ずっと みず  かけられた まま …     「 ゲホゲホ!」 「 ごめんなさい! 」            「 ・・・・ 」 だまってるけど こわいかおで にらまれたまま ずっと ずっと これが つづいた … ― でもね … ははおやって ひとりの にんげん で みんながみんな じゃないけれど おとなだって いろいろなひとがいて           そんな なかには こどもに こわいこと つらいこと いやなことする " ひと ” も いるの こどもは おやが すきなのに ね わたしも おかあさん すきだったよ     だから かなしい けれ ど … — ね! じぶんで たしかめて!    ぶたれたら " いたい ” よね こわいかお されたら " かなしい ”               よね おおきなこえで どなられたら  " こわい ” よ ね でもね! おうちのなかで  そんなこと されてたら おそとにいるひとは みえなくて きづいて あげられないから ね        もしも されたら そんなこと されてたら おうちから そとにでて! おうちから はなれた ほうが           いいんだよ! 「 たすけて!」   「 ぶたれるから    おうちにかえりたくない 」 って おそとに でて ね ほかのひとに いっていいんだよ
/1ページ

最初のコメントを投稿しよう!