卒業

2/3
3人が本棚に入れています
本棚に追加
/13ページ
妻は 同情とかされる事を嫌う 強い女性だったと思う 正直、妻の印象が 思い出せなくなっている どこかで 美化している所もある しかし もう妻と話すこともできない 思い出を語ることもない それが、 現実 だから 「妻なら、、、、、」 勝手に信じることにする 人の死には二つある 命が尽きる死と 人の記憶から忘れ去られて死 二つだ 私も三人の子供達も 記憶の中から妻の思い出は薄れている 三男は ほぼ思い出せなくなっている 妻の声、仕草、思い出も 僅かにしか思い出さない 曖昧な感じ 薄情な男と言われるかもしれないが それが 現実なのだ 「永遠の愛」 言葉は綺麗に感じるかもしれないが それは 呪縛でしかないし 自分自身にかけた呪いでしかない
/13ページ

最初のコメントを投稿しよう!