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私は今、家と真逆の道を進んでいる。なんでこうなってしまったのだろうか。
ことの発端は、お父さんのゲーム中毒だ。
休日は家にいても「楽しくない」とか言ってずっとゲーム、ゲーム、ゲーム。
チームプレーをするゲームの時は仲間に弱い奴が来ると、机をバンバン叩いて、「クソが!!」「死ね」…そんなことばっかり。
机をバンバンコントローラーで叩くせいかだいぶ机も凹んできた。
私達と遊んでもくれないのにずっと暴言ばっかり吐いてて何が楽しいの?
私達とあそんでくれてもいいじゃん。
一緒にそのゲームをプレイしたとしても、娘だからぐらいの違いしかない。
「もっ早く動いて。」「そんな簡単に死ぬな。」「そいつは倒してよ!」
勝った時だけ調子に乗って。
そして、お酒を飲み始めたらもう手の付け所はない。収まるのをただひたすら待つのみ。
勝ち負けにこだわっているのか。ゲームなのに。
そんなこと言ってるならさっさと辞めればいいのに。なんなの?
そして、お父さんは頭が良くてサイコパスだ。家族を「頭悪い」呼ばわりすることもしょっちゅう。
ほんとにうざいし。嫌い。
いつの間にかぼそっと声に出していたみたいだ。
お父さんはびっくりした様子で私をみる。
そういえば、耳もいいんだっけ。
びっくりしたのはそれだけじゃなさそう。
普段私はこんなこと言わない。けど、心の中にずーーーーーーーーっと溜め込んできたものが出てきてしまったみたい。
てへぺろなんてやっても多分無理だし、なんなら今お酒が入ったばかり。
3分間のプレイ時間が丁度終わってマッチングしてる時間。
もちろん、飛んできたのは、
「そんなこと言う奴はいらん!出て行け!!」
「いーよ!別に。こんなお父さんいらない!!」
売り言葉に買い言葉だ。
リュックにスマホ、パスモ、着替えとか入れてきた。もちろん鍵は持っていかない。
あんな父親がいる家に帰るつもりはない。もう二度と。
そんな意地を抱えて家を飛び出した。
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