入れ替わり

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永倉さんはイメージ通り、私を優しく抱くなんて事はなく。 ただ、自分の欲望をぶつけるように、腰を強く動かす。 初めは、それがただ痛いだけだったけど、 すぐに快感がともない、その激しさが心地好かった。 「あっ…、ん…、っあ…」 途中迄は、恥ずかしくて声を我慢していたけど、 その動きに合わせて声が漏れる。 前戯は雑だったけど、挿入されてからは、もう何度もイかされてしまう。 永倉さんは、跨ぐようにこの人の上に居る私をベッドへと押し倒すと、 さらに腰の動きを強くして、果てた。 白い液体が、私のお腹を汚す。 ◇ 「―――お前、悪くなかった」 行為を終え暫くした頃、 永倉さんは煙草を吸いながら、 ベッドで下着一枚の姿で胡座をかいている。 「永倉さんも」 私がそう返すと、ふっ、と鼻で笑っている。 「お前、けっこう客と枕してんだろ? 佐伯が言ってた」 佐伯店長…。 あの人にそんな話なんてした事ないけど、 接客中の私とお客さんの雰囲気から、そう察したのだろう。 「佐伯店長、凄いですよね」 わりと、私は枕営業している。 その理由は、別に指名が欲しいとかじゃなく、ただ単に寂しさを埋める為だけ。 「うちは一応、枕は禁止だ」 一応、か。 きっと、枕をしている子はうちの店にけっこう居ると思う。 あの、アヤノさんだって。 「あんまり、派手にすんな。 店の品位に関わる」 この人の口から、品位なんて言葉が出るなんて、とちょっと笑うと、 ギロリと睨まれるけど。 それが怖いけど、先程迄の恐怖は感じない。
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