昔と違う

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昔と違う

今日のお昼に一枝さんに教えて貰った、蒼君の自宅。 夜になった今、蒼君の住むマンションの前に立っている。 もし携帯番号だったら、番号変えられたら終わりだし、住み家は簡単には変えられないもんね、と、一枝さんは笑っていた。 そして、一枝さんはもう1つ、オマケしてくれた。 そのマンションのエントランスから、 蒼君の部屋の番号のチャイムを鳴らす。 すぐに、相手は出て、スピーカー越しに、息を飲むのが分かった。 カメラで私の姿を確認したのだろう。 「本当は、一枝さんが、うさぎ連れて爪切りに来る約束だったんでしょ? ごめん。一枝さんは来ない」 一枝さんは、確実に蒼君が居るように、 あの後、スマホで蒼君に電話を掛けて、 夜にアポを取ってくれた。 それが、今に繋がる。 『―――分かった。 そのまま上がって来て』 そう言われ、エントランスのオートロックが解除された。
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