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第二十七章 青空が終わる場所 後
俺はこのまま出発しようとしていたが、藤原の予定もあり、早朝に出発する事になった。
「結城さん、又、行ってきます。すいません、明日の夜には戻れると思うのですが、朝の子供の世話と送りをお願いできますか?」
車で行くので、早朝に出たとしても、到着するのは昼頃になりそうだ。すると、藤原が迎えに来てくれるならば、深夜の出発でもいいと言ってくれた。すると、朝には現場に到着できる。
「いいですよ。行ってきてください」
「ごめんなさい。絶対に、埋め合わせはします」
すると、結城は俺の頬にキスして、お互い様だと笑ってくれた。だが、ここでのんびりしている訳にはいかない。仮眠しておかないと、居眠り運転したら大変だ。
「眠っておく!!」
「無理はしないでくださいね」
藤原も運転できるが、又、社用車が借りられなかったので俺の車になってしまった。藤原も、慣れていないので、ミニバンタイプは運転し難いだろう。
「それと、そんなに気合が入ると、眠れませんよ」
しかし、俺は眠るのだ。
俺はベッドに入るなり爆睡した。
そして、深夜に目覚めると、リビングには弁当とコーヒーが用意されていた。
「結城さん、行ってきます」
そろそろ、結城さんという呼び方を変えてもいいが、子供の手前、何と呼んだらいいのか分からない。
車に乗り藤原の家に向かうと、藤原は外で待っていた。
「藤原、中で待っていればいいのに……」
「家族が起きるだろう」
藤原を乗せて出発すると、あれこれ森宮からの伝言があった。
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