-大橋と海の見える街で出会うバーチャルシンガ-

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・ ・ ・ その後の記憶は定かではなく、気が付けば机に突っ伏して寝ていた様で 窓からは明るい光が差し込んでいた。 時間を確認しなければと思いつつ、適当に腕を振っていると情けの無い(カラン)と言う音が部屋に響き渡る。 どうやら、昨晩の私は、五百ミリリットルのストロングチューハイを飲み切っていた模様、一年前の自分が見たら何て言うのだろうか…… 眠っていたいものの、ちゃんと横になっていなかった弊害故に脳と身体が相反する意思がぶつかりあい 最終的には身体が勝ってしまい、私は起床せざるを得なかった 壁に掛けてある、数々の腕時計が時間を教えてくれる 「九時十分…か」 身体もべたついているし、口の中も気持ち悪く、取り急ぎシャワーを浴びる事に。 不幸中の幸いな事に、二日酔いにはなっておらず、頭が痛いとか重たいなどと言った症状には見舞われることはなかった。 歯磨きと洗顔をし、全身くまなくサッパリした所で私のお腹が悲鳴をあげる 昨日寝る前に食べたのがサンドイッチだけだったから、相当ご不満の様子。 普段通りの朝食を胃に詰め込みつつ、回転の鈍い脳みそで今日の予定を組み立てていく 二度寝したいけれども、そんなことをしてしまっては恐らく、遅刻して多大な迷惑をかけてしまいかねない ので、ひとまず部屋の掃除をすることにした。 とは言っても、あんまりやる気が出なくて、結局のところ本来片付けるべき量の三割くらいしか出来なかった。
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